「最後までやりなさい」の呪縛
「あなたが言い出したんだから最後までやりなさい!」
「一度始めたんだから最後までやりなさい!」
「みんな最後までやってるんだから途中でやめるなんて許しません」
おそらく、子どもの頃に習い事やスポーツをはじめたものの
途中で面倒になり、やる気もなくなり、行くことすら面倒になったひとは
多いのではないだろうか。
ぼくも小学校1年生から、近所の少年野球に加入したものの、3年生になった頃には
全くやる気が起きず、3年生ですでに辞めたい気満々だったものの、
親から
「はやく練習に行くぞ!」(←父親がコーチ)
「今度の大会はいつなの!?」(←意に反して結果が出てしまい期待される)
とさんざんプレッシャーをかけられたタイプですw
何が問題なのか?
・やめる
・やめない
という、判断をいつでもできて
さらに”やめてもやめなくてもどちらでも良い”
という選択肢がある、
ということを提示されない
これこそが大問題なのです♪
途中ですでにやめたいのに
「やめるなんて選択肢はありませんけど?」
という「イキフン」をかもしだす、あれです!あれ!!
「あなたがやりたいって言い出した」
そもそも、
どこの親もよく言いますが
「自分で言い出した」
って本当なのでしょうか?
いやいや、本当に自分が言ったのかもしれませんよ、
でもね、全国の親御さんに
ここで覚えておいてほしいのですが
「仕方なく言ってしまった」
「親の顔色をみてこう言うほうが盛り上がりそうだから言った」
のであって、
決して本心でも何でもないのですよ笑
ここを履き違えてしまうと、お互いが破滅の道を歩むことになるんです
だって、どんなこどもだって親の喜ぶ顔を見たいんですよ
つまり親に気を使ってるわけですよ!
ということで、
子どもは子どもながらに、
「いま何を言えば良いか」
「どう発言すれば親が喜ぶか」
瞬間的に察するわけです
そうすると、自分の考えとは全く反対のことを口にしてしまうんです!
もしくは言ったことをまったく覚えてない!(本心でないから当然です)
子どもとはそういう生き物ではないですか!?
世の中のお父さん、おかあさんよ♪
「本心」を確認する
数年ほど前に流行った「サンクコスト(埋没費用)」
ご存じでしょうか
埋没費用(まいぼつひよう、英: sunk cost)とは、事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をしても戻って来ない資金や労力のこと。英語表記をそのまま音写してサンクコストともいう。
ウィキペディアより
平たく言うと、
「いままでかけたコストが勿体無いから、途中でやめることができない(と思ってしまう)こと」
年間数百億円も赤字を垂れ流しまくっていたのに、
「人気もあるし、いまさら撤収できないから」と
撤退できなかったコンコルド社
管理費に年間数千万円もかかるのに
「選挙で決まってしまったから」と
仕方なく完成させる大きな競技場
わわわれ一般的にも、
「冒頭の10分で、”どうやら面白くないぞ”と気付いたが、勿体無いから最後まで観てしまうクソ映画」
など
「もったいないから最後までやろう」
と考えてしまうとき
「撤退までにすでにかかっているコスト」のことを
サンクコストといいます。
話が思い切りそれましたが、子どものころの習い事なんて、
おそらくすべてがこの「サンクコスト」との戦いなのかもしれません
親は道具やユニフォームを全て揃えてあげる、送り迎えもして弁当も毎朝作る
それなのに途中でやめるなんて、
◯◯ちゃんのおかあさんにも顔向けできないし、
なによりいままでやってきたあの努力が水の泡になる!
なんてこと、思ってないでしょうか?子どもに植え付けていませんでしょうか?
いやいや、冷静に考えてみてくださいよ、
お子さんがすでにやる気ないのは、実は一番わかってるでしょう、おかあさん、、、
だから本当にやめたいのかを確認して、
それが本心なら、どうかスパッとやめさせてあげてくださいませ...
途中でやめることを教えたくない!?
おとおさん、おかあさん、あなた方に一つ聞きますが、あなたのいう
「最後まで」
「きちんとやる」
「途中でやめるなんてありえへん」
これ、あなた自身はいままで辞めたこと、何一つないんですね!?
習い事も、恋愛も、好きな食べ物も、好きな韓流スターも
いままでぜんぶ、最後まで(スターを最後まで好きになるってことは結婚!?)
やり遂げたんですね?!
それをやってもいないのに、まさか自分のこどもには
さも「最後までやることが美徳」かのように
まさか、押し付けてませんよね????
そう、
だれだって途中でやめることはたくさんあるし、
そのときは好きだと思っていても、途中で熱が冷めてしまうことなんて
あなたにだってあるはずなんです
それを、「あなたが言い出したから最後まで!」なんて
お門違いも甚だしいですよ♪(鼻息)
まとめ:「すでにバレてますよ!」
ということで結論ですが、
あなたができていないことを子どもに押し付ける時点で
すでにフェアではありませんし、お子さんもできるわけないです
そして、よーく観ていればわかるはずです!
お子さんからしても、
「ウチの親、なんだか引っ込みつかなくなってんなー」
って、結構バレてますからー♪
我が子は本当にセンスがあるのか、このまま続けたらどうなるのか
周りの付き合いでやってるだけではないか、、、
きちんと向き合ってあげてくださいね!
そうしないと、大人になるまで30年以上もイヤイヤ野球を続けるように
なってしまいますからー(経験者は語る)