先日、お客様のサポートをしていたときのこと。
お客様から、こんな質問をいただきました。
「けんじさんって、何でも知ってますけど、一体いつそういうことを学んでいるんですか?」
……え?
いつ学んでいる?
うーん。
そう言われてみると、どうなんでしょうね。笑
ぼく自身、まだまだ勉強不足ですし、
しらないこともたくさんありますが、
特別に勉強しているという感覚は、あまりないんです。
強いて言うなら、
30年以上前から、パソコンが好きで、いろいろなことを試してきた。
ただ、それだけなのかもしれません。
ただし。
「いろいろなことを試してきた」というのは、聞こえはいいのですが。
その裏には、それはそれはもう、
数え切れないほどの失敗がありました。笑
お客様のホームページを消してしまった男
以前も記事にしましたが、
お客様のホームページを納品したとき、
ぼくの操作ミスで、それを消してしまったことがあります。
しかも、バックアップもない。
……。
…………。
結局、翌朝の新幹線で東京から名古屋へ向かい、お客様に土下座しに行きました。
これ、今ではネタにしてますが、マジで笑えません...笑
会社のパソコンを壊したことも
さらに、30年ほど前。
会社員だったころの話です。
メール本文の怪しいリンクを踏んでしまい、
会社のパソコンをダメにしたこともあります。
しかも、一度や二度ではありません!
……いや、何をやっているんでしょうか。笑
もちろん、
当時と今ではパソコンの環境も、セキュリティ対策も違います。
それでも、実際にトラブルを経験すると、
「こういうことが起きるんだ」
「こうなると、こんなに困るんだ」
「次からは、こういうところに気をつけよう」
ということが、身に染みてわかります。
もちろん、すべての失敗が役に立つわけではありません。
同じ失敗を繰り返してはいけないし、そもそも防げる失敗は防ぐべきです。
ただ、失敗したあとに原因を考え、次に同じことを起こさないようにする。
その積み重ねが、今の自分を作っているのだと思います。
「よく知っている人」の、見えないところ
周りに、こんな人はいませんか?
パソコンに詳しい人。
料理がやたら上手な人。
仕事の判断が超早い人。
トラブルが起きても、落ち着いて対応できる人。
そういう人を見ると、
「よく知っているね!」
「どうして、そんなことができるの?」
と思いますよね。
でも、ちょっと考えてみてください。
その人は、本当に最初から何でもできたのでしょうか?
おそらく、違いますよね。
人に聞いてまわり、何度も恥をかいた。
やってみて、何度も失敗した。
時間をかけたのに、いつもうまくいかなかった。
自信満々でやったのに、ここぞというときに間違えた。
悔しくて、何度もやり直した。
誰にも見られたくない失敗をして、ひとりで落ち込んだ。
そういう経験を、
何度も何度も重ねてきたのかもしれません。
そして、そういう経験は、わざわざ人に話さないことも多い。
だから、周りからは見えないんですよね。
周りが見ているのは、今できていること。
でも、本人が積み重ねてきたのは、それだけではない。
その違いは、意外と大きいのではないでしょうか。
イチローさんの悔しさ
この話をしていると、どうしても思い出すエピソードがあります。
2013年、イチローさんが日米通算4000本安打を達成したときの記者会見です。
日米通算4000本安打。
過去にはメジャーリーガーでも二人しか達成していない、ものすごい記録です。
もちろん、わたしたちには想像もできないような努力があったはずです。
ところが、そのときイチローさんが語ったのは、
4000本のヒットを打ったことだけではありませんでした。
4000のヒットを打つには、僕の数字で言うと8000回以上は悔しい思いをしている
そして、その悔しさと常に向き合ってきたことこそが、誇れることだ
これですよ、これ!
4000本のヒットという、誰もが称賛する記録。
その裏には、8000回以上の悔しい思いがあった。
しかも、イチローさんは、それを単なる失敗の数として語っているわけではありません。
悔しい思いと向き合い続けてきたこと。
そこに、自分が誇れるものを見いだしているんです。
いやー。
すごいですよね。
イチローさんと比較するなどおこがましいですが、
わたしたちは、どうしても結果だけに目を向けます。
どれだけ売り上げたのか。
どんな実績を残したのか。
でも、その結果にたどり着くまでに、どれだけ悔しい思いをしたのか。
どれだけうまくいかない時間を過ごしたのか。
それは、本人にしかわからない部分も多いのだと思います。
失敗の数だけ、偉いわけではない
ここで、ひとつ補足を。
失敗すればするほど偉い、という話ではありません。笑
わざわざ失敗する必要もありませんし、
同じ失敗を何度も繰り返していいわけでもありません。
できることなら、
先人の経験や知識を学んで、避けられる失敗は避けたいものです。
ただ。
新しいことに挑戦すれば、思いどおりにいかないことはあります。
初めての仕事なら、知らないこともある。
初めて使う道具なら、うまく扱えないこともある。
新しい環境に飛び込めば、自分の未熟さを思い知らされることもある。
そのときに、
「自分には向いていない」
「もうやめよう」
と判断してしまうのか。
それとも、
「何がいけなかったんだろう?」
「次はどうすればいいんだろう?」
と改善策を考えるのか。
この違いは、時間が経つほど大きくなっていくのではないでしょうか。
失敗したという事実だけでは、何も保証されません。
失敗した経験を、次の行動に生かせるかどうか。
そこが大切であり、未来の自分を作る源になるのでは、と思います。
「当たり前にできること」にも
そして、これは仕事やITに限った話ではありません。
長年、営業をしてきた人なら、
お客様との会話で学んだことがあるでしょう。
料理を長く続けてきた人なら、
火加減や食材の扱い方について、経験から身につけた感覚があるかもしれません。
子育てをしてきた人なら、
教科書には書ききれないような経験があるはずです。
何かの仕事を長く続けてきた人なら、
その人にしかわからない勘どころがあるかもしれません。
本人にとっては、もう当たり前。
だから、わざわざ意識することもない。
でも、初めて取り組む人にとっては、
それがものすごく貴重な知識だったりするんです。
「いやいや、こんなの普通ですよ」
と思っていることが、実は誰かの役に立つ。
そんなことは、きっとたくさんあるのでしょう。
そして、その「普通」は、
最初から普通だったわけではないのかもしれません。
何度もやって。
何度も間違えて。
何度も恥をかいて。
ふと気がついたら、できるようになっていた。
その積み重ねが、今の自分を作っている。
そう考えると、自分がこれまで歩いてきた道も、少し違って見えてきませんか?
まだまだ失敗が足りない?
ぼくは、パソコンに興味を持ってから30年以上が経ちました。
その間に、いろいろなことを学んできました。
でも、最初から詳しかったわけではありません。
失敗もしました。
恥もかきました。
お客様に迷惑をかけてしまったこともあります。
今でも、知らないことはたくさんあります。
だから、これからも学んでいくしかありません。
(いまではパソコンに関係ない資格の勉強も始めました笑)
そして、52歳になった今でも、新しいことに挑戦すれば、うまくいかないことだってあるでしょう。
そのたびに、
「ああ、まだ知らないことがあったんだな」
「なるほど、そういうことかー」
と、少しずつ面白がって学んでいけばいい。
もし今、何かに挑戦していて、うまくいかずに落ち込んでいる方がいたら。
その経験が、すぐに役に立つとは限りません。
無理に「失敗してよかった!」と思う必要もありません。
悔しいものは、悔しい。
恥ずかしいものは、恥ずかしい。
それでいいと思います。
ただ、その経験と向き合って、次の一歩につなげることができたなら。
いつか、誰かに、
「どうして、そんなことができるんですか?」
と聞かれる日が来るかもしれません。
そのとき、あなたはきっと、こう答えるのではないでしょうか。
「いやー、昔はいろいろありましてね……」
と。笑
あなたが当たり前にできることにも、きっと、誰にも見えなかった歴史がある。
そして、これから身につけていく力も、今日の小さな挑戦から始まるのかもしれません。
さて、
ぼくも、まだまだ失敗が足りないのかな?
……いやいやいや。
ミスって始発の新幹線に乗り、土下座しに行くのは、二度とごめんです!笑
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