いやーーー。
ちょっと面白いというか、
まったく笑えない記事
を見つけました。笑
「AIで仕事を効率化したら、なぜか僕の仕事だけ増えた話」
という、一部界隈で有名になった
はてな匿名ダイアリーの記事です。
内容をものすごく簡単に言うと、
AIを使って仕事を効率化した。
今まで8時間かかっていた仕事が、4時間でできるようになった。
「おお!4時間も余った!」
……と思ったら、
その4時間に別の仕事が入ってきた。
結果、
「8時間で1件やっていた仕事」が、
「8時間で2件やる仕事」に!
という話です。笑
https://anond.hatelabo.jp/20260803162719
いやいやいや。
これ、
AIが悪いんじゃないんですよ。
AI、何も悪くない。笑
「今まで2時間かかっていた作業を30分にできます!」
「この工程、自動化できます!」
と、せっせと仕事を効率化してくれる。
めちゃくちゃAIは優秀です。
問題は、
その空いた時間を、誰がどう使うのか。
「4時間で終わったら帰っていいよ」?
ここ、ものすごく大事だと思うんですよ。
8時間の仕事をAIで4時間にできました。
普通なら、
「じゃあ、4時間で帰っていいよ!」
となりそうなものですが、
実際には、
「じゃあ、あとこれお願い」
「時間あるなら、これもできるよね?」
「AIで効率化できたんだから、もっと仕事できるよね?」
となる。
結果、
AIを使えば使うほど、仕事が増える。
いやいやいや。
そりゃ、本気のAI活用法なんて共有したくなくなりますよ。笑
実際、元記事でも、
「本当に効果のあるAI活用法を共有すると、自分の仕事が速くなったことが知られ、短縮後の時間が標準になり、さらに説明や教育、質問対応まで増える」
という構造が語られています。
これ、AIだから起きた話ではないんですよね。
昔からあります。
Excelのマクロを作って仕事を一瞬で終わらせられるようになった。
でも、それを会社に言ったら、
「じゃあ、これもお願いします」
となる。
だから、
「マクロが使えることを黙っておこう」
みたいな話は昔からずっとあった。笑
AIになって、それがさらに強烈になっただけなんじゃないでしょうか。
会社員マインドは悪くない
ここで、
「今の若者は仕事をしたくない!」
とか、
「会社員は効率化を嫌がる!」
みたいな話にしてしまうのはちょっと違うと思うんです。
だって、
自分が一生懸命考えて、
自分でAIを研究して、
仕事を半分の時間で終わらせられるようになった。
その結果、
給料は変わらない。
仕事は増える。
責任も増える。
さらに、
「みんなにも教えてあげて」
……
そんなこと、
誰がやるんですか。笑
いや、もちろん会社のために頑張る人もいるでしょう。
でも、
「効率化したら自分がラクになる」
という構造になっていなければ、
人間は当然、
「じゃあ、今まで通りやります」
となりますよ。
これは「会社員マインドが悪い」というより、
そういう行動を選ばせる仕組み
ということだと思うんです。
AI導入は経営側が率先を
ここからは、ぼくは経営者側に言いたい。
AI導入って、
「社員のみなさん、ChatGPT使ってね!」
と、アカウントを配るだけではないと思うんですよ。
それ、単なる
AIツールの配布
ですから。
AI導入というなら、
そのAIによって、
何が変わるのか。
仕事はどう変わるのか。
人員配置はどうするのか。
評価制度はどうするのか。
空いた時間を何に使うのか。
生産性が上がったら、その利益をどう社員に還元するのか。
新しい仕事を増やすのか。
新しいサービスを作るのか。
営業時間を短くするのか。
休みを増やすのか。
教育に使うのか。
ここまで考えないと!!
「AIで効率化しました!」
と言いながら、
社員だけが忙しくなる。
そんなことが起きてしまいます。
実際、ITmediaでも、この問題を「AIによって時間は生まれているのに、その時間がどこへ消えているのか」という観点から記事として取り上げています。↓
https://www.itmedia.co.jp/news/article/2609/18/2000001484/3
これ、
AIの問題ではないですよね。
そう、
経営側の問題
なんですよね。
AIネイティブの人たち
そして、ぼくがもうひとつ気になっているのが、
これから会社に入ってくる若い人たちです。
もちろん、いまでは若い人全員がAIを使いこなしている、
なんて単純な話ではありません。
AIを日常的な道具として触れてきた人たちが、
これからどんどん仕事の現場に入ってくる。
その人たちからすると、
「これ、AIにやらせればいいですよね?」
「この作業、毎回手でやる必要あります?」
「この資料、AIで下書き作れますよね?」
なんていうことが、特別な発想ではなくなるかもしれません。
そこで会社側が、
「いやいやいや、今までこうやってきたから」
「そんなの使わなくてもできるよ」
「AIは危ないから全社禁止!」
なんてやっていたら。
いやーーー。
ちょっと待ったほうがいいかもしれません。
だって、優秀な人ほど、
「ここでは自分の能力を活かせないな」
と思って、すぐに別の場所を探しますからね。
逆に、
「うちの会社では、AIを使って仕事を変えていいよ」
「効率化したら、その時間を新しい仕事に使おう」
「新しいことをやったらちゃんと評価するよ」
という会社なら、
AIを使える人にとって、かなり面白い環境になる。
ここも、経営側がしっかりと考えるべきところだと思います。
「便利な人」にしてはいけない
AIが得意な社員を見つけたら、
「おお!彼にAIのことを全部やってもらおう!」
となる。
これも、ちょっと危ない。笑
AIに詳しい。
効率化できる。
新しいツールを知っている。
だから、
「これもお願い」
「みんなに説明して」
「AI研修もお願い」
……
となってしまう。
そうすると、
AIを使える優秀な人ほど、AIの先生という別の仕事を背負わされる。
これでは、
「AIを使える人を大切にしている」
とは言えません。
むしろ、
「便利だから仕事を増やしている」
だけになってしまう。
それを続けていると、
その人がAIを使えるようになったこと自体が、
会社にとっての資産ではなく、
その人が会社を離れる理由
になってしまうかもしれません。
AIで生まれた時間をどうするか
AIによって、
8時間の仕事が4時間になった。
じゃあ、
残りの4時間で何をする?
ここを考える。
新しい商品を作る。
新規のお客さんを探す。
既存のお客さんをもっと喜ばせる。
サービス品質を上げる。
社員が休む。
あるいは、
4時間働いたら帰る。
それもいいじゃないですか。
だって、
「AIで効率化する」
って、本来そういう可能性を作ることですから。
ただ単に、
「今までよりたくさん詰め込めるようになりました!」
だけだったら、
それは効率化というより、
仕事の高密度化
です。笑
「AIに仕事を奪われる」の前に
ここ数年、
「AIに仕事を奪われる!」
という話をよく聞きます。
でも、これからは逆のことも起きると思うんですよ。
AIを使えない会社から、人が離れていく。
AIを使いたいのに使わせてもらえない。
効率化したいのに、
「今までのやり方でやって」
と言われる。
効率化しても、
「じゃあ、もっと仕事して」
と言われる。
新しいことを提案しても、
「前例がない」
と言われる。
そんな会社、
「ここでは自分の力を活かせないな」
と考える人が出てきても、不思議ではないと思うんですよね。
もちろん、AIを使えば何でもいいわけではありません。
情報管理やセキュリティ、
著作権、個人情報、業務品質など、
ちゃんと考えなければならないこともあります。
だからこそ、
経営側が本気で考える。
「AIを使え」
ではなく、
「AIを使って、会社をどう変えるのか?」
これを考えることが必要なんじゃないでしょうか。
必要なのは「使い方」だけではない
今回、ぼくが一番思ったのは、
AIの使い方を覚えるだけでは、会社は絶対に変わらない
ということ。
AIで1時間の仕事を10分にできたとしても、
その50分に別の仕事を詰め込んだら、
社員にとっては、
「仕事が速くなった」
ではなく、
「仕事が増えた」
なんですよね。
だから、
AIの研修をする。
AIツールを契約する。
社内にAI推進チームを作る。
それもいい。
でも、その前に、
「AIで生まれた時間を、会社としてどう扱いますか?」
と決めておく。
ここを経営側が考えておかないと、
せっかくのAIが、
「仕事を増やす装置」
になってしまう。
いやーーー。
それは、もったいないですよ。
AIは、
人間をもっと忙しくするためだけのものじゃない。
人間が、人間にしかできないことを考える時間を作るためにも使える。
ぼくは、そっちに使いたいですね。
そして最後に。
会社員の皆さん。
もしAIで仕事が半分の時間で終わるようになったら、
「じゃあ、もっと仕事しなきゃ!」
だけじゃなくて、
「この時間、何に使おう?」
と考えてみてもいいと思います。
そして経営者の皆さん。
社員がAIで仕事を効率化したら、
「じゃあ、これもお願い」
の前に、
「ありがとう。じゃあ、この空いた時間をどう使おうか?」
と聞いてあげてください。
これだけでも、
会社の空気はずいぶん変わるんじゃないでしょうか。
AIの時代って、
「AIを使えるかどうか」
だけの話じゃないのかもしれません。
AIによって生まれた余白を、どう扱える会社なのか。
こっちのほうが、
これからは大事になってくる気がします。
……ということで。
「AIに仕事を奪われる」
とかいう前に、
AIで仕事が増える会社になっていないか。
経営者の皆さん。
ここで一度、見直してみませんか?笑
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