最近、仕事をしていて、
自分でもちょっと面白い変化に気づいたんですよ。
以前のぼくは、とにかく判断が速かった。
いや、
速すぎた。笑
「できます!」
「じゃあ、やりましょう!」
「いま決めてもらえれば、すぐ進められます!」
もうね。
相手より先に、ぼくが走り出している。笑
相手は、
「ちょっと相談したいんですけど……」
くらいなのに、
「はい!それならこうして、こうして、こうすればできます!」
と、勝手に完成形まで見えてしまう。
そして、
「じゃあ、お願いします!」
となったら、
「ありがとうございます!では、すぐに進めます!」
と言って
帰りの総武線の電車内で
Macのキーボードをメチメチ
最寄駅に着く頃には、
もうたたき台が3パターンくらいできている
こんなスピード感でした。笑
これはこれで、もちろん悪いことではありません。
仕事が速い。
レスポンスが速い。
相手の意図を察するのも速い。
こういう能力は、これまでの仕事の中で身につけてきた
おそらく一生物の大切な武器です。
そのくらいの速度でやらなくてはいけない現場も
実際に存在した。
だから、その能力を捨てようとは思っていません。
むしろ、
これからも速く動きます。
ただし。
最近、ひとつだけ新しい能力が加わりました。
それが、
「あえて、いますぐに決めない」
これ、ぼくにとっては結構な変化なんですよ。笑
昔なら、
「できます!」
だったところで、
最近は、
「なるほど。ではいったん一緒に整理しましょうか。」
と言うようになった。
これ、最初は自分でも不思議でした。
「え?ぼく、判断遅くなった?」
と思ったんです。
でも、違うんですよね。
むしろ逆。
判断できるからこそ、いまは判断しない。
ここ、
けっこう大きな違いだと思っています。
たとえば先日、とあるお仕事の話をしていて、
「◯人でまとめて◯◯万円くらいでお願いしたいんです」
というご相談がありました。
昔のぼくだったら、
「はい、わかりました!すぐやりましょう!!」
だったかもしれません。
ところが今回は、
「……ん?」
となった。笑
「これは、何の◯◯万円だ?」
と。
話を整理してみると、
一人ではなくまとめてディスカウントという話し。笑
さらに、
「いますぐ◯◯万円を支払うのはちょっと厳しい」
という方のお話まで出てきた。
そこで、
「なるほど。では一度整理しましょう。」
となったわけです。
いやーーー。
これ、昔のぼくだったら、危なかったかも。笑
もちろん、先方様が悪いわけではありません。
誰かに急かされたわけでもありません。
「この場で決めてください!」
と言われたわけでもない。
じゃあ、誰が急かしていたのか。
そう、
ぼく自身です。笑
自分で自分を急かしていたんですよ。
早く決めよう。
早く仕事にしよう。
早く売上にしよう。
そうやって、自分で自分にアクセルを踏み続けていた。
でもね。
よく考えたら、
別に今この場で決めなくてもいいこと
って、世の中にはいっぱいあるんですよね。
もちろん、締切があるものもある。
相手を待たせてはいけないこともある。
だから、「全部ゆっくり考えましょう」という話ではありません。
そうではなくて、
「これって今、決めるべきことなのか?」
という判断を、一個増やしたんです。
これが、ものすごく大きかった。
仕事が速い人というと、
「何でもすぐ決める人」
みたいに思われがちですよね。
でも、最近はちょっと違うんじゃないかなと思っています。
仕事が速い人とは、
「いまこの場で、決めるべきかどうかまで判断できる人」
すぐ答えられる。
すぐ作れる。
すぐ動ける。
でも、
あえて持ち帰る。
あえて、一度整理する。
あえて、全体を見る。
そして、
「ここぞ」
というタイミングで、一気に動く。
これなら、速さを失っていません。
むしろ、
速さの使いどころを選べるようになった
という感じ。
これ、人生でも同じかもしれません。
「どうしますか?」
と聞かれて、
「はい、やります!」
と答える。
「今だけですよ!」
と言われて、
「じゃあ、お願いします!」
と答える。
「せっかくなので!」
と言われて、
「そうですよね!」
と答える。
……いやいやいや。笑
それ、
誰の人生ですか?
って話なんですよ。
以前の「けんじの視点」でも書きましたが、ぼくは最近、
即決は、しない・させない・許さない。笑
くらいでちょうどいいと思っています。
もちろん、即決してはいけないという話ではありません。
自分が納得していて、
条件も明確で、
今決める理由があるなら、即決すればいい。
問題は、
「あとで決められること」と「いま決めること」は別
ということ。
ここを分けるだけで、ずいぶんラクになります。
「ちょっと考えます」
「一度整理します」
「必要であれば、こちらからご連絡します」
これ、逃げでもありません。
仕事が遅いわけでもありません。
優柔不断でもありません。
これも立派な仕事です。
考える時間を取る。
条件を整理する。
全体を見る。
そして、お互いに納得できるところを探す。
これをやってから動く。
むしろ、そのほうがいい仕事ができることだってあります。
そして、これは「努力は必要だけど、我慢は不要」という、
ぼくが大切にしている考え方にもつながっている気がします。
「頑張って、すぐ答えなきゃ」
「せっかく話が来たんだから、絶対に逃しちゃいけない」
「ここで断ったら、もう仕事が来ないかもしれない」
そんなふうに、自分を追い込まなくていい。
余白を作ることは、仕事を遅くすることではありません。
より正確に。
より適切に。
より自分らしく仕事をするための、
大切な工程なんです。
だから最近のぼくは、
「できます!」
の前に、
「なるほど。」
が入るようになりました。笑
そして、そのあとに、
「では、一度整理しましょうか。」
これ、もしかすると、
2026年のぼくにとって、
かなり重要な言葉になるかもしれません。
「できるから、すぐやる。」
から、
「できる。でも、今やるべきかを一度考える。」
速さは捨てない。
行動力も捨てない。
でも、余白を持つ。
これだけで、仕事の景色がちょっと変わってきました。
いやーーー。
人間、50歳を過ぎても進化するもんですね。笑
昔のぼくなら、
「考えてる暇があったら、やっちゃいましょう!」
とか言ってたと思います。笑
でも今なら言えます。
「なるほど。では一度整理しましょう。」
これも、
ちゃんと前に進むための言葉なんですよね。
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